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2007年4月19日 (木)

図書館のイメージを一掃する絵本  『としょかんライオン』(岩崎書店)

 「図書館って、どんな場所?」と子どもたちに尋ねたら何と答えるでしょうか。
 本がいっぱいあるところ、本を読んだり、借りたりするところ、そして、何よりも静かにしないといけないところという答えが返ってくるのではないでしょうか。幼い子どもたちの視点に立つと、図書館は書棚が林立する中で、静かにしなくてはならない窮屈な場所のように思えるかもしれません。
 そんな図書館のイメージを一掃する絵本が、『としょかんライオン』です。もし、図書館にライオンがやって来たら・・・と想像の翼をはためかせてみましょう。
 怖いかしら、それとも、楽しいかしら。この絵本の図書館長のメリーウェザーさんは、心の広い温かい人です。突然訪れたライオンをごく自然に受け入れてくれました。行儀が良く、心優しいライオンでした。やがて彼女のもとでいろいろなお手伝いをするようになり、図書館に来ている大人や子どもたちと仲良しになりました。そして、ある日、大変なことが・・・。

 そんな図書館があったら行ってみたいと思いませんか。
 図書館という場所を通して、ライオンと大人たちや子どもたちとの心の交流を描いたファンタジー絵本、決まりを守ることも大切だけど、時には、それよりももっと大切なことがあるということを教えてくれる絵本です。
 ケイト・グリーナウェイ賞受賞画家の描くふさふさした大きくてあたたかそうなライオンの絵が魅力的です。あたたかい絵の中に図書館の魅力が満ちています。

 図書館を楽しい場にしてゆくのも、利用者である私たちの意識次第です。『としょかんライオン』を読んで、子どもたちと町の図書館に出かけてみましょう。子どもたちはきっと町の図書館を違った目で見つめるようになるのではないでしょうか。

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