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2009年1月29日 (木)

写真家・星野道夫の心の旅 天職を得るために・・・『星野道夫物語』

 アラスカの自然と動植物を慈しみカメラに収め、エッセイを書いた星野道夫は、1996年8月8日、ロシアのカムチャッカで取材中にヒグマに襲われてこの世を去った。享年43歳。

 本著の作者である国松俊英は星野道夫を写真や著作物を通してしか知らないという。星野道夫を巡る友人、恩師、編集者、ご両親、直子夫人へのインタビューを重ねて書き上げたノンフィクション。幼少時に遡る様々なエピソードを通して、古本屋で偶然見つけたアラスカの写真集に心惹かれて、シュシュマレフという地名をよすがに手紙を書いた青年星野道夫が動物写真家星野道夫になるまでの歩みを語る。
 星野道夫を非凡な動物写真家&エッセイスト・星野道夫たらしめたものが明かされている。読み終えた時、天職という言葉を思った。一人の人間が天職を得るまでのひたすらな思いが感じられた。
 直子夫人の「夫、星野道夫の思い出」の中に引用されている道夫氏からの手紙の「自分の一生の中で何をやりたいのか。そのことを見つけられるということはとても幸せなことだと思います。あとはその気持ちを育ててゆくことが大切です。育ててゆくということは勉強してゆくことで、本を読んだり、人に会ったり・・・その結果、自分の好きなことをもっともっと好きになってゆくことだと思います。」という言葉が心に残る。

 冒頭のアラスカの写真が美しく、物語本文中に引用されている星野の言葉がきらめいている。天職を得るために必要なもの、そして、天職を全うするために必要なものが何であるのかを考えさせられた一冊である。

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