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2009年1月28日 (水)

車いすに乗った女の子アンナの初めてのおつかい 『わたしの足は車いす』

 両足が不自由な女の子アンナが主人公の絵本です。
 アンナは、両足が不自由ですが、一人で起きて、一人で着替えをします。両足が思うように動かないので、ゆっくり着替えます。大変だけど、いろんなことを一人でやります。忙しいお母さんのお手伝いもします。

 学校が休みの日の朝、「スーパーで、リンゴとミルクを買ってきてもらいたいのよ。」とアンナはお母さんから、おつかいを頼まれました。アンナにとって、初めてのおつかいです。
 アンナは、家の中でも、外でも、車いすに乗っています。町に出ると、車いすに乗ったアンナをじろじろ見る人がたくさんいます。町の人たちの視線が気になるアンナです。
 お母さんと一緒に歩いている小さな女の子や「でぶっちょ」とからかわれている男の子ジギー、公園のベンチで休んでいるおじいさんとおばあさん、スーパーの店員さん、そして、おまわりさん…アンナが町で出会った人々を通して、アンナのような子ども達にとって不要な親切、気になる視線、本当に必要な手助け、設置して欲しいスロープや段差のない歩道などが、具体的に語られています。素敵なイラストで描かれています。

 アンナは、何度も自分が「ふつう」だと主張しますが、でぶっちょのジギーは、「ぼくだち、ちょっとだけふつうとはちがうんだよ。だけど、ちがっていてもいいのさ。ちがってるのって、ほんとうは、とくべつなことなんだから。」と言います。この絵本を読んだ皆さんは、アンナやジギーをどのように感じるでしょうか。
 
 アンナの初めてのおつかいは、はじめはどきどきでしたが、すっかり元気になって、家に帰りました。最後のページのアンナの表情を見ると、皆さん、ほっとするでしょう。しかし、現実の世界では、アンナのように足が不自由な子ども達は、もっとたくさんの試練に出会いながら、生きています。アンナのような子ども達にとって、居心地の良い社会を築きあげてゆくのは、わたし達一人一人の理解ではないでしょうか。一人でも多くの人に読んで欲しい絵本です。

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