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2009年2月 1日 (日)

ターシャ・テューダーコレクション

 私が好きな絵本作家のターシャ・テューダーさん(米絵本作家、園芸家)が、2008年6月18日、米東部バーモント州マルボロの自宅でお亡くなりになりました。享年92歳。

 米ボストン生まれ。1938年『パンプキン・ムーンシャイン』でデビュー。ストーリーだけでなく、情感豊かで繊細な挿絵も人気で「ターシャ・テューダーのマザー・グース」「ひつじのリンジー」など数多くの作品を残しました。作品の多くが日本でも翻訳されています。

  ----『パンプキン・ムーンシャイン』----

 ハローウィーンの日に、コネティカットのおばあちゃんの家に遊びに来ている小さな女の子シルヴィー・アンは、かぼちゃちょうちんを作るために、りっぱにまるまるとふとったかぼちゃを探しに丘の上の畑に向かいました。
 おともは犬のウィギー。はぁはぁ息を切らしながら丘を登ると、刈り取ったとうもろこしの間に見事なかぼちゃが見えました。まるまると太ったかぼちゃは重くて持ち上げることができません。シルヴィー・アンは雪だるまを作る時の要領でかぼちゃをころがしてゆくことにしました。
 ところが、丘の端まで来て、下り坂が始まると、かぼちゃはころがりはじめました。ぼん!ぼん!ぼ、ぼーん!はずみをつけてころがってゆきます。やぎやにわとりやがちょうを驚かせ、どんどんころがる大きなかぼちゃ。
 シルヴィー・アンとウィギーとかぼちゃは、無事におばあちゃんの家に辿りつくのでしょうか。それは、この絵本を読んでのお楽しみ。
 アメリカで最も愛されている絵本作家ターシャ・テューダーの処女作。日本では初期傑作の絵本11冊が、内藤里永子さんの翻訳によって、2001年から2002年にかけて「ターシャ・テューダークラッシックコレクション」として出版されました。
 同コレクションにはシルヴィー・アンが登場する絵本が他に4冊あります。「がちょうのアレキサンダー」「こぶたのドーカス・ポーカス」「おまつりの日に」「ひつじのリンジー」
 いずれも豊かな自然と動物たち、そして、小さな女の子シルヴィー・アンが生き生きと描かれています。『パンプキン・ムーンシャイン』は、ハローウィーンにお勧めの一冊。自然への深い愛に満ちた愉快なお話です。

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