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2009年4月

2009年4月13日 (月)

桜の季節が終わって、葉桜へ  2009年<目黒川の桜>

 今年は桜の花がゆっくりと咲きはじめましたので、長い間桜の花を楽しむことができました。いつもは芥を浮かべて淀んでいる目黒川も桜の季節はいつもと違った姿を見せてくれます。

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中目黒駅付近の桜は両岸から枝を差し交わすように咲くので満開の時は本当に美しい風景を見せてくれます。また、権之助坂から望むと近代的ビルと桜のマッチングがなんとも素敵です。

 そして、今年は東京共済病院の辺りで桜の花びらを一面に浮かべた目黒川を見ることができました。カメラを持っていなかったのですが、思わず携帯のカメラで写真を撮ってしまいました。

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 「さくらは、“まち”のにおいがすきだ。人としぜんがまじり合うところ、そこが“まち”だ。野山にあって、だれにも知られなかった木は、“まち”におりた。」という前書きからはじまる小林豊さんの『さくらのまち』という絵本を読み、だれにも知られずひっそりと咲いていた桜の木を目黒川に沿って植えてくれた人の心を思いました。

 桜の木々は、目黒川をしばし装って、葉桜へと自らの装いを変えています。

さくらのまち Book さくらのまち

著者:小林 豊
販売元:佼成出版社
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2009年4月10日 (金)

<生まれたての絵本棚>に初参加

 昨日は梅ヶ丘にある書店で「生まれたての絵本棚」の会に初参加させていただきました。 
 あたらしく出版された絵本や児童文学を紹介しながら、自由に、読んだり、おしゃべりをする会です。
 平凡社の『この絵本が好き!2009年版』やMOE2月号でベスト絵本にランクインした絵本にはじまり、これぞという新作絵本の実物を見せていただきました。書店のオーナーの解説や感想が的を射ていて、とても参考になりました。

 紹介された絵本で着目した絵本は下記の通りです。

くまとやまねこ Book くまとやまねこ

著者:湯本 香樹実
販売元:河出書房新社
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てぶくろがいっぱい Book てぶくろがいっぱい

著者:フローレンス スロボドキン
販売元:偕成社
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2009年4月 9日 (木)

切り絵の恐竜王国の世界でお母さんを探す冒険を楽しんでみませんか。

チョキチョキおじさんきょうりゅう王国 (えほんのぼうけん1) (えほんのぼうけん) Book チョキチョキおじさんきょうりゅう王国 (えほんのぼうけん1) (えほんのぼうけん)

著者:まつおか たつひで
販売元:岩崎書店
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 「これを切ったら恐竜劇場のはじまりだ」
 チョキチョキおじさんのアトリエから絵本の物語が始まる。
 主人公は、マイアサウラの男の子。おじさんが作る切り絵でできた恐竜王国の中に入れられて、お母さん恐竜を探す冒険物語。
 切り絵の石頭恐竜の親子、アラモサウルスの群れ、肉食恐竜のティラノサウルス、森の木々、昆虫や鳥たち、山や川や湖の自然、稲妻や雨や雨雲、そして、洪水の自然現象…それらの全てが切り絵で巧みに描かれている。

 北海道から沖縄までの日本各地を始め、中南米、アラスカ、オセアニア、東南アジアなど広範にわたる自然観察の旅をしながら、多数の自然科学の絵本を描き、『すばらしい世界の自然シリーズ』(大日本図書)で厚生省児童福祉文化賞、『熱帯探検図鑑』(偕成社)で、絵本にっぽん賞、『ジャングル』では日本科学読物賞と厚生児童福祉文化賞、『震度7』で産経児童出版文化賞を受賞している松岡達英氏の初の切り絵絵本。

 幼い子供たちにとってお母さんは自分と一体感を持った存在である。お母さんの姿が見えないときの心細さと同時にお母さんは必ず自分の元に戻ってきてくれるという信頼感、お母さんを探す冒険の心弾みが切り絵の世界で鮮やかに描き出されている。
 ページをめくるたびに、チョキチョキおじさんが創り出す切り絵の世界の恐竜王国が展開していくので、わくわくドキドキ。絵本を見つめる子供たちの大きく開かれた興味津々の眼が目に浮かぶようだ。
 個人的には思春期を迎えた息子が幼かった日に戻って読んであげたい絵本。『こすずめのぼうけん』のように冒険物語の絵本を好んでいた幼い息子が喜ぶこと間違いなし。

 あなたも松岡達英氏が切り絵で創る恐竜王国の中で、お子さんと一緒にマイアサウラの男の子とお母さんを探す冒険物語を楽しんでみませんか。

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2009年4月 8日 (水)

モンゴメリの幻の名作の文庫化 愛を描いた心温まるハッピー・エンディングストーリー

青い城 (角川文庫) Book 青い城 (角川文庫)

著者:モンゴメリ訳:谷口 由美子
販売元:角川グループパブリッシング
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 主人公のヴァランシー・スターリングは29歳になる独身女性。
 母親と従姉のスティックルズと3人で貧しくひっそりと暮らしている。住んでいる家も与えられた部屋も醜い。平均を下回る身長、美しくも醜くもない容姿に加え、子どもの頃から病弱だった。性格も内気で陰気と見なされ、母親や従姉をはじめとする親族に虐げられるように生きている。自分の服装や髪型を決めることから、図書館で本を借りること、医師の診療を受けることに至るまで生活の一切がままならい。世間からはオールド・ミスと見なされみじめな存在だ。
 ヴァランシーにとって、唯一の救いは、空想の中の“青い城”。
 それは、誰も知らない美しい国に聳え立つ城だ。松の茂った高い山にそびえ、小さな塔がいくつもあり、旗がひるがえり、青霞の中に美しく浮かんでいる。そこには、ありとあらゆる美しいもの、すばらしいものがあり、ヴァランシーは幸せに暮らしていた。“青い城”は、ヴァランシーが夜になったらとびこんでいける夢の世界であり、現実の窮屈な生活を乗り切っていくために幼い頃から築き上げてきた夢の住処だった。
 そんなヴァランシーが、ある日心臓病で余命一年と診断され、悔いのない人生を送ろうと決意したところから新たな物語が展開してゆく。 さて、ヴァランシーの決意とは、そして、ヴァランシーのとった行動とは…。

 

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