教師の劇団創芸 第64回公演・朗読構成劇「群青、夏へんろ」
今日は、北とぴあ つつじホール(王子駅前)で開催中の教師の劇団創芸の第64回公演・朗読構成劇「群青、夏へんろ」を観劇してきました。 故・なかのひろし氏(創芸の座付作者)の構成劇『きけうわだつみのこえ』(のちに『甦れわだつみのこえ』に改稿)を原型とした戦没学生の手記の朗読が主軸となった構成劇です。昨年の俳優座での上演に引き続き、今年も上演されました。
朗読構成劇「群青、夏へんろ」
案 なかの・ひろし
構成・演出 小野川 洲雄
2009年 8月14日(金) 午後2時 午後6時
15日(土) 午後2時
上演協力券 2500円
高校生以下1500円
全席指定
王子駅前 北とぴあ つつじホール
お問い合わせ・申し込み 創芸事務所
Tel&Fax 042-461-9266(永谷方)
娘が小学校でお世話になった先生が劇団の主宰者ですので、1993年の『大君ノ邊ニコソ死ナメ』以来、毎年観劇させていただいています。私は戦争を知らない世代ですので、こうして毎年、戦争について考える機会が与えられることで、ふっと立ち止り、自分の命が歴史の大きな流れの中で支えられて、今あることを思います。そして、戦争は二度と起こしてはいけないことだということも。
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皇国ノ訓導タチ 全四作―なかの・ひろし戯曲集 著者:中野 寛 |
当時の学徒出陣の映像が流れ、手記が朗読されました。そのとき、私はなぜか、朗読されている言葉(音声)ではなく、あの映像の中で学徒出陣した伯父が当時のことを語ってくれたときの声を思い出していました。(2度目の観劇のせいなのか…)朗読された言葉よりも実際に聞いた伯父の声が思い出されたという現実に、戦争から年月が過ぎるに従って、戦争そのものを伝えることが難しくなってきていることを感じました。
戦争を二度と起こしてはならないという思いを抱きながらも、実際の行動としては何もできない自分の無力を思います。戦没学生の言葉を朗読構成劇を通して演じてくださる劇団創芸の皆様の熱意に敬意を表すると同時に、次の作品への新たな発展が期待されました。
会場で、娘や息子が小学校時代にお世話に先生方にお会いすることができました。本当に懐かしかったです。帰りは、王子から大塚まで都電に乗りました。都電に乗ったのは、東京に住んで28年来初めてのことでした。
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