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2009年9月

2009年9月12日 (土)

思い出の絵本 No.11 『八月がくるたびに』初版、名作の愛蔵版、新・名作の愛蔵版を再読して思うこと

 小学校4年生の時、夏休みの課題図書で読んだ『八月がくるたびに』を8月9日に再読しようと思って、図書館に予約を入れて、届いた本が記憶に残っている本と絵の雰囲気が違っているような気がして、改めて、図書館から初版(1971年)、名作の愛蔵版(1978年)、新・名作の愛蔵版(2001年)を取り寄せて再読しました。(8月9日原爆を記憶にとどめるためには、こちら。)

Photo 3冊の表紙の写真です。名作愛蔵版1978年から表紙の絵が変わっています。文章(語り)は細かいチェックはしていませんが、同じでした。初版の表紙の強烈な印象が今でも残っていましたので、イラストの雰囲気が大きく変わっています。名作愛蔵版と新・名作愛蔵版のイラストはだいたい同じでした。初版は、全体を通して、やや抽象的で個性的なイラストです。原爆の悲惨さを絵が強烈に語っていることを感じます。どちらのイラストも芸術性は高いものだと思います。Photo_2Photo_3

本を開いて標題のページから、初版は抽象的で強烈な印象が残りますが、愛蔵版→新・愛蔵版へと具体的なイメージになってきていることを感じました。初版は戦後25年目、以後、戦争からの年月を経るにつれて、子ども達に具体的なイメージを提示していく必要があって、描きかえられたのかもしれません。これからの子ども達に長く読み継いで欲しいという願いから、こうした改編がなされたのかもしれません。

Photo_4Photo_5 きぬえちゃんが山下のおばさんに着せてもらった赤いワンピースのイラスト、きぬえときよしの父帰還のイラストです。(いずれも右側が初版、左側が愛蔵版)

長崎の被爆体験を語った児童文学作品として、再版されて30余年・・・原爆を語ったことに意義がある作品でもありますが、物語としてもすぐれているから読み継がれてきたのだと思います。今年の8月9日、40年ぶりに愛蔵版を再読したときには、初版のイラストを懐かしく思う気持ちが強かったのですが、3冊を比べながら再読してみて、イラストの具体化を通して、『八月がくるたびに』の愛蔵版、新・名作愛蔵版に今の子ども達への配慮を感じました。(配慮が成功している例ではないかと思います。)また、新・名作愛蔵版は文字が大きくなって読みやすくなっています。

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2009年9月10日 (木)

イトーヨーカ堂子ども図書館閉館に思う

 イトーヨーカ堂のCSRの一環として行われていた「子ども図書館」の全てが閉鎖されることになったというニュースに心を痛めています。深刻な経済不況に見舞われて、予算削減を余儀なくされているという事情が分かるだけに企業として苦渋の選択であったのかもしれません。

 1978年7月、沼津店開館と同時に店舗の一角に誕生以来、99年4月開館の広島県福山店まで最高時には全国で13館が開設され、その後閉館が続いたにもかかわらず全国に8館の子ども図書館の運営を続けてきたイトーヨーカ堂に敬意を表します。

 イトーヨーカ堂のCSRは、こちら

「良い本との出会いを応援する『子ども図書館』
イトーヨーカドーでは、子どもたちが良書に出会える機会を増やすために、児童図書の専門家が選んだ絵本や物語など、1館当たり約8,000冊を蔵書した『子ども図書館』を、1978年から一部店舗に設置しています。『子ども図書館』は、年齢やお住まいの地域に関わりなく、簡単な登録手続きだけで、どなたでも無料でご利用いただけます。また、各館とも専門の司書が常駐し、利用者の相談に応じているほか、館内ではお話会や工作会なども随時開催しています。2008年2月末現在、設置店舗数は10店舗(沼津・豊橋・秋田・大宮・堺・加古川・郡山・安城・福山・浜松宮竹)、会員数は約39万3,000人、年間貸し出し数は約21万1,000冊となっています。」以上、イトーヨーカ堂HPより転載。

 しかし、・・・イトーヨーカ堂のCSR(社会的責任)の主な取り組みの中から、なぜ、子ども図書館の事業から手を引くのか?企業として、もう一度問い直して欲しい。日本の将来を担う子ども達にとって、本との出会いがどれほど人生を豊かにし、人格を育み、知恵を授けるのか・・・将来の日本への投資として、ぜひ、続けて欲しい事業だと思いました。

 その存続や今後のことを考えて各地で行動を起こしている大人達がいることに救われる思いがします。

 現在把握している応援ブログは下記の通りです。

 mixi内にも、コミュニティ「イトーヨーカドー子ども図書館」があります。

  一人では微力ですが、子ども図書館が閉館に終わるのではなく、今後良い方向に向かって運営継続が図られていきますよう願っています。

 

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