(追記あり)「ヤングアダルト児童文学から世界が見える」 第3回図書ボランティアフェスタ@あおば学校支援ネットワーク
今日は、あおば学校支援ネットワークの第3回図書ボランティアフェスタのYA(ヤングアダルト)講座を聴講しました。講師は竹内より子さん(日本児童文学者協会国際部の副部長、オンライン小論文作文教室「言葉の森」講師、ブログ「ココナツ・カフェ」にて児童書についての情報収集発信とともにタイの児童文学に関する評論を多数書かれています)。
テーマは、ヤングアダルト児童文学から世界が見えるでした。
YAは児童書の中でも大人の本と子どもの本のかけ橋のような存在ですが、その中から、国際貢献、グローバルな視野をテーマとした本が紹介されて、大変興味深い内容でした。
- 『草花とよばれた少女』(シンシア・カドハタ)(白水社)
- 『ニンジャ×ガリレオ×ピラニア』(グレッグ・ライティック・スミス)(ポプラ社)
- 『砂漠の国からフォーフォー』(中川なをみ)(くもん出版)
この3冊が事前資料にて紹介されていましたので、読んでみました。1冊目は第二次世界大戦中の日系の女の子が花農家で健気に生きる姿や強制収容所に入れられてからのネイティブアメリカンの男の子と関わりが語られていました。日系の少女の姿を通して、日系移民のアメリカでの苦難の歴史を知らされる貴重な物語だと思いました。3冊目はニジェールに海外青年協力隊員として派遣された若い女性と現地の人々との関わりが語られていて、国際貢献とは・・・?ということを考えさせられる一冊でした。
多くの出版物、特に、児童文学作品の中で、海外で過ごす日本人(日系人も含む)の姿が語られた作品を見出すのは至難の業ですので、講座を通して良書に出会えたこと、そして、台湾という国からグローバルな視野の作品を世界に向けて発信している絵本作家Jimmy Liaoさんの映像やタイのアニメーションやタイの作家(プラープダー・ユンさん)の対談の映像を観ることができて充実した2時間でした。参加者の皆さんの感想もそれぞれにユニークで時間が限られていることが残念に思われました。
この講座に関しては講師の竹内より子さんが、ご自身のブログ「ココナツ・カフェ」に、その内容と感想をアップしてくださっています。下記をご参照ください。
・ヤングアダルト文学から世界を広げるという講座やってきました
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草花とよばれた少女 著者:シンシア カドハタ |
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コメント
当日は、あいにくの雨の中、忙しいのに本当に来てくれてありがとう!
終了後、私は事務的手続きがあったのと、夕方にかかるとお忙しいかと思い、やっとお顔が合わせられたのに、ゆっくりお話できなくてごめんなさい。
まざあぐうすさん、お若くておきれいなのにびっくりー!
小樽の児童文学講座まで修了されたまざあぐうすさんには、ものたりなかったのでは?と心配していました。
参加者のみなさん同士でもっと自由に語り合いたかったですね~。
ぜひぜひランチセッティングしてくださいませー。11月がいいです(笑)。
投稿: チョムプー | 2009年10月 4日 (日) 09時39分
チョムプーさん
コメントをいただきありがとうございます。
私にとって、とっても有意義な講座でした。
講師としていらしていたので、その後もお忙しいだろうと予測していましたので、大丈夫です。
また、改めて、こひつじ文庫のマーガレットさんとご一緒に!お会いできればと思っています。
>まざあぐうすさん、お若くておきれいなのにびっくりー!
、単純に喜んでいますが・・・きっと同年代!決して若くはないのですよ。
お褒めにあずかり
チョムプーさんこそ、明るく、前向きで、お話も面白くって、魅力的な方でした。お会いできてうれしかったです。
チョムプーさんと言えば、やっぱり「タイ」。
次回は、タイ関連の講座や催しをご紹介いただけましたらうれしく存じます。
YA講座の記事のリンクの御承認をいただきありがとうございます。早速、追記させていただきました。
投稿: まざあぐうす | 2009年10月 5日 (月) 21時01分