テレジンの小さな画家たち・詩人たち
去る11月8日(金)西南学院大学コミュニティセンターで開催された「小さな画家たち詩人たち~「平和」みるきくつたえる展」のテレジン収容所のこどもたち絵画展に立ち寄り、野村路子さん講演会&ミニコンサート夜の部を聴講、拝聴しました。
実は、この展示会を観るのは、今回で3度目です。1度目が1998年東京の田無市(現・西東京市)で開催された「野村路子氏による講演会とテレジン収容所の子どもたちの絵画展」、2度目は2011年8月に北九州市立戸畑生涯学習センター1階ギャラリーで開催された「テレジンの小さな画家たち詩人たち」(鍬塚さと子さん主催)こちら参照、そして、今回。このたびは、鍬塚さと子さんに声をかけていただき、野村路子先生に食事会でお目にかかることができました。テレジンの子どもたちとの不思議な縁を感じています。
第二次世界大戦中、ナチスドイツの支配下にああったチェコスロヴァキア(当時)のテレジン収容所には、15000人の子ども達も収容されていました。その子ども達のほとんどがアウシュヴィッツに送られ殺されました。生き残った子ども達は100人に満たないと言われています。
戦争が終わりドイツ軍が去ったあと、収容されていた子どもたちが描いた4000枚の絵と数点の詩が残されていました。作家の野村路子さんは、「この絵を日本の子どもたちに見てもらいたい」と、プラハのユダヤ博物館に交渉し、1991年から日本の各地で展覧会を開きテレジンの子ども達のことを伝えています。
強制収容所の中で、食事も満足に与えられず、1日中、重労働に駆り立てられていた幼い子ども達に、文学や演劇、美術や音楽の専門家たちが、歌を歌い、絵を描き、詩を作ることを教えたのだそうです。 絵を描き、詩を作るという行為が、収容所の環境の極限状態の中で、子ども達に明日への希望を与えたということを知らされました。
テレジンの子ども達の絵を見るたびに、不思議な力が与えられます。どんな時も希望を持って生きよと。
テレジンの小さな画家たち詩人たちは来年は長崎で開催が予定されているようです。さと子さんのブログをご覧になってください。
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