004 新藤悦子

2017年6月 4日 (日)

日本児童文学者協会 研究部 連続トークイベント

 日本児童文学者協会研究部主催の「連続トークイベント 子どもの本のひみつ」第一回にトークゲストとして児童文学作家の新藤悦子さんがお話しされます。


日時:6月17日(土)3時から5時
会場:豊島区立目白図書館地下集会室
資料代:500円、定員30名(当日受付・先着順)

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2015年8月11日 (火)

「つばめのつんちゃん」(2015年6月27日読売新聞夕刊)

 去る6月27日読売新聞夕刊に新藤悦子・文、こみねゆら・イラストで、「つばめのつんちゃん」という掌篇が掲載されました。
 かつて、新藤悦子さんの作品にこみねゆらさんがイラストを添えられた『空とぶじゅうたん』という類まれに美しい絵本がありました。1996年に日本ヴォーグ社より刊行後、絶版となっていました。2004年5月に、私(まざあぐうす)が復刊ドットコムにリクエストを出し、2年越しの願いが叶いました。

 2006年10月にブッキングより復刊されました。『空とぶじゅうたん』を定本に判型、装丁デザインを一新し『空とぶじゅうたん 1』、『空とぶじゅうたん 2』の2冊に分冊して刊行。復刊にあたっては、ストーリーはそのままでテキストの全面的な改稿がなされました。また、全ページフルカラーとして、より美しい絵本として蘇りました。

  そんな経緯がありますので、このたびのお二人の作品の久々のコラボをとてもうれしく思いました。

 9月1日には神童さんの新刊『イスタンブルで猫さがし』がポプラ社から刊行予定。お薦めします。

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2014年6月16日 (月)

新藤悦子さんの新作『手作り小路のなかまたち』が出版されました!

 新藤悦子さんの新刊『手作り小路のなかまたち』が出版されました。おしゃれで美味しくてあったかい物語です。  

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 悦子さんは大学卒業後、単身トルコのカッパドキア地方に滞在し現地の女性ハリメさんの指導の下に絨毯を織り上げました。その時の体験を綴った『エツコとハリメ』を皮切りに中近東を巡り、『羊飼いの口笛が聴こえる』や『チャドルの下から見たホメニイの国』などルポを書いています。  
 中近東の言い伝えを下に綴った『空とぶじゅうたん』の5つの物語は2006年ブッキングから2冊分冊大型絵本として復刊されました。以来、児童文学の作品を手がけています。『青いチューリップ』では日本児童文学者協会新人賞を受賞、子どもの本の語り手として活躍中です。新作『手作り小路のなかまたち』、大人でも十分楽しめます。

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2012年10月14日 (日)

新藤悦子著『ヘンダワネのタネの物語』(ポプラ社)

 ノンフィクション作家・児童文学作家の新藤悦子さんの新作『ヘンダワネのタネの物語』がポプラ社より出版されました。

 ヘンダワネとはイラン語でスイカのこと、日本で育ったイラン人の少年アリと、絵ばかり描いていて、「ヘンな女子」といわれる直。反発しながら、お互いへの思いやりを素直に示せない二人が、ヘンダワネのタネの不思議な力を通して、深い友情を交わす物語。自分とは何かについて深く問われる児童文学作品です。

 

 新藤悦子さんに関する「ほのぼの文庫」の過去記事は、こちらです。

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2011年7月27日 (水)

久しぶりの読書と映画鑑賞

 諸事情で転居しました。

 娘、息子、自分の引っ越しを終え、ようやく荷物整理が終わり、ネットの環境も整いました。久しぶりの読書は、新藤悦子著『ロップのふしぎな髪かざり』、そして、映画鑑賞は『西の魔女が死んだ』。

 どちらも魂というものを感じる物語。引っ越しで疲れた心と体が洗われるようでした。

 新藤悦子さんの新作、お薦めします。

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2009年10月 7日 (水)

(追記あり)16世紀のトルコを舞台とした深遠な冒険物語〜魂を満たし、歴史への関心や人間を超えるものへの洞察を促す良書  『青いチューリップ』

 2009年10月2日に聴講した「ヤングアダルト児童文学から世界が見える」の資料で『青いチューリップ』が紹介されていましたので、改めて書評をアップさせていただきました。

青いチューリップ (講談社文学の扉) Book 青いチューリップ (講談社文学の扉)

著者:新藤 悦子
販売元:講談社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 クルディスタンの山の中腹に咲く青いチューリップは、クルディスタンに春を告げる花だ。「ラーレ、ラーレ、青いラーレ」と歌うのは、羊飼いの少年ネフィム、ラーレと呼ばれるのはチューリップ。原産地のトルコではラーレは赤い花だった。ネフィムは「青い」という言葉に力を込めて歌う。「大地が血で染まろうと、天空に咲くは青いラーレ」とどこからともなく、しゃがれた声が響いてきた。父親のカワとネフィム以外の誰も知らないはずの歌の続きだ。チューリップの群生の中に男が倒れていた。ネフィムは、あわててカワを呼びに行く。
 男の名は、バロ。オスマンの国の都イスタンブルからやってきた流れ者だ。時は16世紀、スルタン・スレイマン一世のオスマン・トルコの全盛の時代である。スルタンは、建築家のシナンに命じて、アヤソフィアを凌ぐモスクを建築することを計画している。クルディスタンの秘境で咲きほこる青いチューリップは、都では幻の花と言われている。スルタン・スレイマンがハレムの庭に欲しがっている花であることをバロは告げる。
 父親のカワとともに青いチューリップの球根を持って、聖地エユップに巡礼の旅に出たネフィムは、神学校の教授アーデムの屋敷に引き取られることになり、教授とともに青いチューリップの交配による品種改良を行うことになった。
 7年もの月日を費やして品種改良されたチューリップのアーモンド形の蕾から、青い花が開いた。宮廷の絵師頭シャー・クルーが「ペルシアの空の青だ」とうなる美しさ、目の覚めるような青、本物の青の中の青。妖しいほど美しい青であった。
 「ラーレ、ラーレ、青いラーレ」と歌いながら、病床から起きてきたアーデム教授の妻アイラは、ようやく咲いた3本の青いチューリップを引きちぎってしまった。一瞬のできごとだった。「青いラーレ」の歌は、アイラの母親であるライラの形見の歌だ。「こんな花、咲かせてはいけない。よからぬことが、かならず起こります。」とアイラは言う。
 アイラの言葉どおり、よからぬことが起こり始めた。

 ネフィムとその父親のカワ、アーデム教授とその妻アイラ、娘のラーレ、アイラの父でありラーレの祖父である宮廷の絵師頭シャー・クルー、シャー・クルーの亡き妻ライラ、シャー・クルーの弟子メフメット、アーデム教授の屋敷を守る乞食の頭のジェム、屋敷のお手伝いのセマ、山の長老団を率いる山賊の長カジェ…16世紀のトルコを生きた人々の青いラーレの歌と青いチユーリップを巡る冒険物語。中近東、特にトルコに造詣が深い作家新藤悦子さんが初めて書き下ろした児童書である。
 登場人物の一人一人が生き生きと描かれている。アヤソフィア、キャラバンサライ、スルタンの宮廷、辺境の地、巡礼の人々の様子、奴隷市、トルコの人々が愛したお菓子、キリム、シャフメーランの言い伝えなど、細やかな描写の中に、16世紀のトルコの生活が見事に甦っている。トルコのカッパドキア地方に留まり、中近東を旅し、中央アジアの遊牧民とともに過ごした作者ならではの語りではないだろうか。作者は、都イスタンブルより、辺境の地での貧しく、苦しい生活の中で力を合わせて生きている人々を語ることに多く筆を割いている。アーデム教授も青いチューリップの球根をスルタンには渡さなかった。幻の青を追うあまりに、目の前に咲く赤いチューリップが見えなくなるからだ。「文様にだって生命がある。目に映るものを、一度殺して、新たな生命を吹き込む、それが文様というものじゃ」という絵師頭シャー・クルーの言葉や、「パンは飢えを満たし、絵は魂を満たす。」という山の長老団の長カジェの父親の言葉が心に残る。天才建築家シナンへの興味や中近東の歴史への関心を促し、人間を超える偉大なものへの洞察を促す。児童書とは言え、大人まで味わうことができる深遠な冒険物語、魂を満たす良書ではないだろうか。

追記 本書は、2005年度に第38回日本児童文学者協会新人賞受賞しています。

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中近東の絨毯を巡る愛と幻想の物語 ~ 近年稀にみる美しい絵本としてお薦め!(新藤悦子著・こみねゆら絵)『空とぶじゅうたん』(ブッキング)

空とぶじゅうたん〈2〉 Book 空とぶじゅうたん〈2〉

著者:新藤 悦子
販売元:ブッキング
Amazon.co.jpで詳細を確認する

空とぶじゅうたん〈1〉 Book 空とぶじゅうたん〈1〉

著者:新藤 悦子
販売元:ブッキング
Amazon.co.jpで詳細を確認する

  『空とぶじゅうたん 1』、『空とぶじゅうたん 2』は、1996年に日本ヴォーグ社より刊行された同名書籍『空とぶじゅうたん』を定本に2006年10月にブッキングより復刊された絵本です。判型、装丁デザインを一新し2冊に分冊して刊行。復刊にあたっては、ストーリーはそのままでテキストの全面的な改稿がなされました。『青いチューリップ』にて2005年度第38回日本児童文学者協会新人賞を受賞した作者・新藤悦子氏の力量が感じられるリライトです。また、全ページフルカラーとして、より美しい絵本として蘇りました。

2004年5月に、私(まざあぐうす)が復刊ドットコムにリクエストを出し、2年越しの願いが叶って復刊した記念の絵本です。

 トルコやイランに残る言い伝えをもとに、新藤悦子氏のたぐい稀な創造力で織り上げられた愛と幻想の物語。『空とぶじゅうたん1』には、 「糸は翼になって」、 「消えたシャフメラーン」 、「砂漠をおよぐ魚 」の三篇が、『空とぶじゅうたん2』には、「ざくろの恋 」と「イスリムのながい旅」の二篇の物語が収められています。
 
 2冊の絵本を手にとって開いてみてください。絨毯にまつわる5つの物語に、こみねゆら氏のすばらしいイラストが添えられています。 各ページを囲む絨毯のイラストは、絨毯を織り上げている一本一本の糸をたどるかのように繊細に描かれています。ページを開くたびに、まるで自分が絨毯に座っているかのような感触を覚えます。丹精をこめて描かれたイラストが、読者であるあなたを物語の世界に深く誘います。

 近年稀に見る美しい絵本として、大人のあたなへも、また、お子さんへの読みきかせの絵本としても、力をつくしてお薦めします。

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追記 2009年2月28日 こちらのブログでご紹介いただいていることが分かり、大変うれしく思いました。

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2009年2月 5日 (木)

トルコへの愛が感じられる絵本 『ギョレメ村でじゅうたんを織る』

  著者の新藤悦子さんは、津田塾大学で中近東ゼミを終えて、トルコに単身で渡ります。初めて見たじゅうたんを織るトルコの女性たちの姿が心に焼き付いて、再び、トルコへと旅立ちます。
 トルコ語を学び、一人旅に備えて女性だとすぐにわからないように頭を坊主にします。トルコの生活にしっかり溶け込むために日本の物は辞書以外一切持っていかないことにしました。著者のトルコへの並々ならぬ思いが感じられます。
 現地で、ハリメさんという女性に草木染のじゅうたんを学びながら、トルコの生活に次第に溶け込んでゆきます。その過程は、以前大人向けのルポとして「エツコとハリメ」に詳しく綴られていますが、惜しくも今は絶版となってしまいました。
 たくさんのふしぎ傑作集として子供向けにトルコの生活やトルコの絨毯を紹介するためにわかりやすい言葉と著者が自ら撮った写真が大きく載せられているので、トルコの様子が視覚的にも鮮やかに描かれています。
 世界自然遺産でもあるカッパドキア地方のギョレメ村、火山灰を風雨がけずってできた自然の彫刻が著者のすばらしい写真と文章で紹介され、絨毯を織るまでの糸の用意から糸車をまわす様子、草木染に挑戦するまでの過程、絨毯が完成するまでの日々が子どもたちにもわかりやすい言葉で語られています。
 村人の食事、イスラム教徒の結婚式の様子、割礼の意味とその様子、畑仕事、イスラム暦による犠牲祭、秋のブドウ畑と冬支度、村の学校、夕日の丘とひみつの洞穴からみるカッパドキアの奇岩の美しさが紹介されています。冬のカッパドキア地方の雪景色は絶景です。
 最期のページに、スミレの花を掲げたハリメさんと桜に似たアーモンドの花を掲げたハリメさんの末娘のスナさんの写真が載せてあり、春を告げる花、スミレとアーモンドに著者のトルコへの愛着とまた会いましょうという気持ちが込められているようで、感動的なフィナーレでした。
 トルコを知りたい方、トルコ絨毯について知りたい方、遠いアジアへのあこがれを抱いている方にぜひお勧めの一冊です。(93年刊の再刊。)

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2008年3月13日 (木)

(新藤悦子著)『青いチューリップ』の続編です。 幻の青いチューリップを巡る冒険物語~16世紀のトルコを舞台として繰り広げられる深遠な物語  『青いチューリップ、永遠に』

青いチューリップ、永遠に (文学の扉) Book 青いチューリップ、永遠に (文学の扉)

著者:新藤 悦子
販売元:講談社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 「ラーレ、ラーレ、青いラーレ 大地が血で染まろうと、天空に咲くは青いラーレ」と歌われるラーレとは、チューリップの花のこと。クルディスタンの山の中腹に咲く青いチューリップは、クルディスタンに春を告げる花だ。原産地のトルコではラーレは赤い花だった。
 羊飼いの少年ネフィは「青い」という言葉に力を込めて歌う。時は16世紀、スルタン・スレイマン一世のオスマン・トルコが全盛の時代、青いラーレは、都では、幻の花だった。

 羊飼いの少年ネフィがクルディスタンの山から持ってきた青いチューリップの球根から7年もの月日を費やして咲かせた幻の青いチューリップ。咲かせたのは神学校の教授で有名なチューリップ栽培家のアーデム教授だ。ネフィも教授のもとに留まり品種改良に協力している。

 宮廷の絵師頭シャー・クルーが「ペルシアの空の青だ」とうなる美しさ、目の覚めるような青、本物の青の中の青。妖しいほど美しい青であったが、「こんな花、咲かせてはいけない。よからぬことが、かならず起こります。」と言い、教授の妻アイラが一瞬のうちに引きちぎってしまった。アイラの言葉の通り、アーデム教授は都から追放され、アイラは亡き人となり、良からぬことが次々に起こり始め、ネフィと教授の娘ラーレの青いチューリップを巡る冒険物語が始まる。

 本書は『青いチューリップ』の続編として、前作から3年ぶりに刊行された。

 時が流れ、東の辺境の地から戻ったネフィとラーレは、ラーレの祖父であるシャー・クルーの家で生活することになった。ラーレは、女絵師になることを、ネフィは、薬草帳を作ることを夢見ている。シャー・クルーのもとで絵師としての修業を積んでいるラーレが描いたペリ(ペルシャに伝わる善き妖精)の絵が、スルタンの妃フッレムの目に留まり、ラーレはハーレムに女絵師として招かれることに・・・。また、ネフィはアーデム教授から託された薬草らくだとげの秘密を解くために、弓作り部族を訪ねる旅に出ることに・・・。そして、再び、幻の青いチューリップの花が、人々をまどわせはじめる。

 前作の登場人物乞食のジェムは、都中の乞食集団のボスとなり、流れ者のバロは、あるときは通訳、あるときは講談師として旅を続ける。シャー・クルーの一番弟子のメフメットはモスクの壁の文様を極め、アーデム教授の屋敷の手伝いセマはシャー・クルーの屋敷の手伝いとして、再び物語に登場する。そして、続編で新たに登場する宮廷医師で、スペインから来たユダヤ教徒のモシェやハーレムの女奴隷ビュルビュル・・・一人一人が時代の制約や禁忌の中を精一杯生きている。

 前作同様、登場人物の一人一人が生き生きと描かれ、ハーレムの様子やスペインから来たユダヤ人の街バラッドの様子など、細やかな描写の中に、16世紀のトルコの生活が見事に甦っている。物語の中で、流れ者のバロが語る「青いラーレの物語」が面白く、作者の語りとの相乗効果でオスマン・トルコの時代にタイムスリップしたかのように物語を読み進むことができる。作者のイスラム世界に対する深い時代考証も見逃せないが、自らトルコのカッパドキア地方に留まり、現地の女性と絨毯を織ったり、中近東を旅し、中央アジアの遊牧民とともに生活をした作者ならではの語りではないだろうか。
 
 フッレム妃が青いチューリップに祈って引き起こそうとしている「よからぬこと」を止めることは出来るのか。
 らくだとげの秘密は解けるのか。
 年頃となったラーレにメフメットとの結婚話が上がっている。二人のその後とラーレを巡るネフィとメフメットとの恋の物語からも目が離せない。

 登場人物たちのその後は・・・・。
 青いチューリップのその後は・・・。
 読み終えた後、すぐにでも続編が読みたいと思った。前作『青いチューリップ』は、2005年度に第38回日本児童文学者協会新人賞受賞している。次なる「青いチューリップ」の物語のシリーズとしての続編を期待してやまない。(以上、ほのぼの文庫まざあぐうすがbk1に2008年3月13日に投稿したレビューです。)

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