春は竹の秋。綿貫は筍を探しに孟宗竹の竹林を訪れる。竹藪の置く、少し高台になったよく陽の当たる場所で、変わった植物「貝母(ばいも)」を見つけた。

 大きさはキキョウほどだが、花びらは薄い緑が入った生成り色、首から先が杯を伏せたように俯いていて、その妙実に云うべからざるものがある。綿貫はそれまで見たことがなかった。
 「新種であろうか。」と思い手をかけたが、止めた。


学名:Fritillaria verticillata var. thunbergii
別名:バイモ(貝母)
花期:春

 中国原産で,球茎を薬用にしたり,観賞用に栽培される多年草です。茎の先のほうの葉は細くて曲がっています。花被の内側に(外側にも),紫色の網目があるのでこの名前がついています。別名のバイモは漢名「貝母」の音読みです。(Botanical Gardenより)